研究報告

術後ホルモン療法を実施する乳癌患者におけるシイタケ菌糸体エキスの有用性

実施機関
金沢大学、芳珠記念病院
論文発表先
Asian Pac J Cancer Prev. 2013;14(6):3469-72
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23886130/

本サイトで掲載している情報は、一般的な素材にも含まれる成分に関する学術研究成果です。特定の製品・食品の効果を保証するものではありません。本研究成果も限られた条件下での成果であり、特定の製品・食品を摂っても、同じ効果が得られるというものではありません。

概要

金沢大学を中心とする研究グループで、術後ホルモン療法を施行する乳がん患者20名に対し、シイタケ菌糸体エキス摂取による、QOLへ及ぼす影響を検証する単独施設単群オープン試験が実施されました。

この試験では、術後ホルモン療法+シイタケ菌糸体エキス摂取時に、QOLが改善する有用性が確認されました。

この試験では、術後ホルモン療法+シイタケ菌糸体エキス摂取時に、QOLが改善する有用性が確認されました。

背景

シイタケ菌糸体エキス(LEM)は、生体応答調整成分として広く利用されている。しかしながら、術後ホルモン療法施行患者における作用については検証が乏しかった。そこで、本研究では、乳がん術後ホルモン療法施行患者における、QOLと免疫応答への作用を検証した。

 

方法

単独施設単群オープン試験
対象:乳癌術後ホルモン療法実施患者20名
試験品:顆粒(シイタケ菌糸体エキス600mg/ 袋)
用法:1 回1袋 粒×3 回/day、シイタケ菌糸体群はシイタケ菌糸体エキスとして1 日1,800mg 摂取
評価項目:QOL、免疫機能
項目内容
方法単独施設単群オープン試験
対象乳癌術後ホルモン療法実施患者20名
試験品試験品:顆粒(シイタケ菌糸体エキス600mg/ 袋)
用法:1 回1袋 粒×3 回/day、シイタケ菌糸体群はシイタケ菌糸体エキスとして1 日1,800mg 摂取
評価項目QOL、免疫機能

研究結果

①QOLトータルスコアと及び活力項目が、有意に改善した

QOLトータルスコア

②免疫機能:摂取前値が正常値の方は変化がなかったが摂取前値が低値の方(6名)はシイタケ菌糸体エキス摂取後に上昇した

免疫機能

今後の期待

本研究によって、シイタケ菌糸体エキスは乳がん術後ホルモン療法施行患者において、QOLと免疫機能を改善することが示唆された。今後、より規模の大きい試験での検証が必要である。

利害関係

本研究は、北陸ライフケアクラスターの助成により実施されました。小林製薬は研究に用いられたシイタケ菌糸体エキスを提供致しました。

備考

シイタケ菌糸体

シイタケ菌糸体は、私たちがふだん食べているシイタケの笠の部分(子実体)とは別のもので、糸状の形をしていることから菌糸体と呼ばれます。

シイタケ菌糸体は私たちが普段食べているシイタケの笠の部分(子実態)とは別のもので、糸状の形をしていることから菌糸体と呼ばれます。

研究素材の紹介